ラピスラズリ:12月の誕生石。宝石言葉:「尊厳・真実・無垢」。ラピスはラテン語で石、ラズリは青や空を意味するペルシャ語。古代ローマの博物学者プリニウスはこの石を「星のきらめく天空のかけら」と呼んだ。青色の中に点在する真鍮色の黄鉄鉱は、夜空にきらめく星のごとく、手にする人を神秘の世界にいざなう。
Johannes Vermeer 『Girl with a Pearl Earring』
ルネサンス期ヨーロッパでは、ラピスラズリを精製して顔料として用いられ、当時アフガニスタンでしか採れない貴重なもので、ウルトラマリンと呼ばれた。異国の船で運ばれてくる見たことのない美しい青に画家たちは心を奪われた。フェルメールブルーとして名高いあの青もまさにラピスラズリの色彩である。